社会人男子が気になるコトをつぶやくブログ

アラサーのしがない社会人が気になったこと、好きなものを自由につぶやくブログです

「馘首(クビ)はならん!」今の日本にこんなアツい社長が果たしているだろうか?『海賊とよばれた男』を読んで

 

岡田准一さんが主演の映画『海賊とよばれた男』を皆さんはご存知でしょうか?

海賊とよばれた男 [Blu-ray]

海賊とよばれた男 [Blu-ray]

 

 原作は百田尚樹さんが書かれた同名の書籍です。

上下巻があり、また両巻とも400ページを超える大ボリュームな本なのですが…

今回、ようやく読み終えたので皆さんにご紹介したいと思います。

 

よろしければ最後までお付き合いください!

 

『海賊とよばれた男』上下巻

 

海賊とよばれた男』は百田尚樹さんが書かれた小説で、

上下巻ともに400ページ超えの大ボリュームなものとなっています。

Amazonで調べてみると、上下巻セットで売っているものもあるようですね。

 上述もしていますが、2016年には岡田准一さんが主演をつとめ

映画化もされています。僕自身は百田尚樹さんが書かれた『永遠の0』とともに

この作品も、テレビや色々なメディアでその名は聞いたことがあったのですが

話題になっていた当時は結局、手を出さずじまいに終わっていました。

 

それでもやっぱり、話題になるには何かしら理由があると思います。

今回、読んだ上で感じたその理由を皆さんにお伝えできればと思います。

 

ザックリとあらすじ

まずは、ザックリとあらすじや内容をご紹介。 

文庫本の裏表紙には、必ずその本のあらすじが書かれていますよね。

今回はその裏表紙に書かれているあらすじをソックリそのまま引用したいと思います。

(法律的にも問題ないようですので!)

 

一九四五年八月一五日、敗戦で全てを失った日本で一人の男が立ち上がる。

男の名は国岡鐡造。 出勤簿もなく、定年もない、異端の石油会社

「国岡商店」の店主だ。一代かけて築き上げた会社資産の殆どを失い、

借金を背負いつつも、店員の一人も馘首せず、再起を図る。石油を武器に

世界との新たな戦いが始まる。

百田尚樹海賊とよばれた男』上巻 背表紙より

 

上巻は主人公、国岡鐡造が当時はほとんど注目されていなかった石油に

将来性を見出し、石油を取り扱う「国岡商店」を立ち上げるまでの苦悩、

また同商店の第二次世界大戦の敗戦後から再起までの道のりを描いています。

 

また下巻では生活を営む上で無くてはならない存在となっていた石油を巡って

日本人として、また民族系企業として「国岡商店」が世界の名だたる企業に挑む様が

つづられています。

 

主人公である国岡鐡造の人生、また「国岡商店」の石油を巡る世界との数々の戦いが

この物語では描かれています。

 

ひとりの馘首もならん。

上巻冒頭は第二次世界大戦終了後すぐの動乱の時代から始まります。

既に石油会社として事業を営み、約1,000名ほどの従業員がいた「国岡商店」も

戦火で資産のほとんどが焼かれ、莫大な借金だけが残っている状況となっていました。

 

従業員のためにお金を稼ごうと思っても、敗戦後の日本にはロクな仕事もありません。

緊急で開かれた重役会議で、国岡鐡造は部下から「リストラを行ってはどうか?」

と持ちかけられます。しかし、彼は「ひとりの馘首(クビ)もならん。」と

言葉を返したのです。

 

前述の通り、戦後の日本はロクな仕事もなく稼ぐ手立てがありません。

ただ、従業員への給料は払ってやらないと彼らも生きていけません。

国岡鐡造は自らの個人資産を売り払ってでも、従業員への給料を工面したのでした。

 

なぜ彼はひとりもクビにすることなく、自分の大事なものを売ってでも従業員を

雇用し続けたのでしょうか?それは、「人間尊重」「店員(従業員)は家族と

同然である」が彼の信念だったからでした。

 

ひとりもクビにしなかったのも、出勤簿や定年が無いのも全てこの「人間尊重」、

従業員に全幅の信頼を寄せているからこそでしょう。今の日本に、いや世界中にも

ここまで従業員を信頼してくれる経営者がいるでしょうか…。従業員達も「こんなに

全幅の信頼を寄せてくれるなら、俺らも頑張らなきゃ」という気持ちになりますよね。

 

しかもなんと、この国岡鐡造という男、実在の人物がモデルなんだそうです。

実際に今も石油会社として存在している「出光興産」。設立者である出光佐三さんが

モデルとなっているんだとか。こんなスゴイ考えを持った人が実在していたなんて…。

 

海賊とよばれた男』の物語のその殆どが、この出光佐三さんが実際に行った

偉業の数々なんだそうです。サクセスストーリーすぎて僕はすっかりフィクション

だと思っていたのですが、実は殆どがノンフィクションだったとは…。

戦後の日本の復興を支えたのは、出光佐三さんだったと言っても過言では

ないかもしれませんね。

 

最後に

 読み進めていくと分かるのですが、従業員を守り抜く優しさを持つ一方で

仕事には一切の妥協を許さない厳しさも持ち合わせた方でもあったようです。

それでも従業員がその厳しさについていくのは、国岡鐡造の「人間尊重」の精神を

従業員が感じていたからに違いありません。その「人間尊重」の精神があるからこそ

トップを信じ、仕事に励むことが出来たのだと思います。

 

「人間尊重」の精神は、もしかしたら今の時代にはそぐわないかもしれません。

それでも、今の時代だからこそ見直すべきところもあるものなんじゃないか、

とも思います。

人として、日本人としてこの素晴らしい精神をもった経営者が現れてくれることを

願っています。是非とも、こんな人のもとで働いてみたいものです!!

 

そんなアツい思いにさせてくれる物語が、この『海賊とよばれた男』です。

もし興味をもっていただけたなら、ぜひ読んでみてください。

コメントなんかも頂けたら嬉しく思います(笑)

 

それでは!

 

関連記事はコチラ

「ちょっぴり、こっそり「心理誘導」をしてみたい人のための、ポジティブなコミュニケーション入門である。」by『マンガでわかる! 人は「暗示」で9割動く!』

日常と非日常のアンバランスさにドハマり!お気に入りマンガのご紹介「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」